かな文字には雅で女性的なイメージがあります。
柔らかな線で流れるように書かれた和歌は、見ているだけで歌がきこえてきそうです。
最近はかな文字に憧れて書道を学び始める女性のかたも多いように思います。
ただ、男性が「かな書道をやりたい」というのはあまり聞いたことがありません。
かな文字というと「和歌」が書かれた文字のイメージですが、本来男女ともに使っていたはずです。
どうして「かな=女性」の文字になったのでしょうか。
仏教の伝来とともに経典から伝わった漢字と言う文字が、日本の風土に溶け込み自分たちの言葉を表すためにカタカナ、平仮名が生まれました。
男性主流の社会から取り残されていた女性たちが自分を表わす言葉として漢字より平易な平仮名で恋の歌を詠い、気持ちを綴ってきたため「かな=女文字」と言われるようになったのでしょう
それが女性ばかりが仮名書道をしている理由なのだとしたら、なんだか興味深いです。
何がいい、悪いとは思いませんが、やっぱり人の意識というのは「固定観念」から逃れることは難しいのかもしれません。