腐草為蛍/ふそうほたるとなる

こんにちは。神楽坂書道教室です。

「腐草為蛍(ふそうほたるとなる)」という美しい季語をご存じでしょうか?
これは、二十四節気の小満の末候にあたる七十二候のひとつで、6月中旬頃に巡ってくる言葉です。
6月に入り雨の日が続きましたが、昨日からは梅雨の気配はどこかへ行ってしまった蒸し暑さですが……

「腐草為蛍」とは、草が腐って蛍になる――という、まるで昔話のような表現。
古代中国の自然観に由来するもので、実際に腐った草から蛍が生まれるわけではありませんが、昔の人は、梅雨の湿った草むらからふわりと光が立ち上る様子を、そんな風に想像したのでしょう。

現代の私たちは、科学的な知識を持って蛍の生態を理解していますが、こうした自然に寄せる感受性や幻想は、書の世界にも通じるものがあると感じます。
墨をすり、筆をとるひととき。静かな空気のなかに、蛍の光のようにふっと浮かび上がる一文字。その一瞬を大切にしたい季節です。


蛍が舞うこの季節、涼やかな言葉をしたためてみませんか?

今月は「蛍」「初夏」「梅雨」などの季語を生徒さんのリクエストに応じてお手本に取り入れています。
見学や体験もお気軽にどうぞ^^/

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