書道をやっていると膨大な紙を使います。
ペーパレス時代になりつつある今、森林破壊などの問題を考えるとあまり紙を無駄遣いしたくはありません。
しかし、どうしてもやはり紙に書くのが書道なので、
練習ではなるべく書き損じの紙は捨てずに二次利用は当たり前、時には三次利用もしています。
ただ、それはかつての日本人には当たり前のこと。
江戸には「くず拾い」の人が紙を集めて、「紙漉き職人」が煮溶かしてまたリサイクル紙をつくり、また紙として使われていたといいます。
こうした紙のリサイクルは平安時代から行われていたようです。
いつか見た番組では紙は2,3度ではなく、4度5度、
最終的には何度再生させたかわからないようなチリなどが混じった灰色のちり紙になっていました。
近代社会になって、大量消費の豊かさになれてしまいかつてのリサイクル社会の記憶もなく新たなリサイクル社会に生きていますが、
一度失って気づいた教訓を肝に銘じ、紙を大量消費する者として紙とともに紙文化を大切にしたいと思います。